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【2025年版】アメリカ・カナダ出張のチップ完全ガイド|業界別相場・マナー・英語フレーズ付き

海外出張の準備は順調ですか?
アメリカ・カナダなど北米への渡航では、忘れてはいけないのが「チップ文化」への対応です。特にアメリカでは、レストランやホテル、タクシーなどあらゆる場面でチップが“ほぼ必須”です。うっかり渡し忘れると「マナー違反」と思われてしまうこともあります。
この記事では、アメリカ・カナダのチップ事情、相場、スマートな渡し方、使える英語フレーズまで、出張者が実践しやすい形で徹底解説します。
1. アメリカ・カナダのチップ文化の基本
| 項目 | アメリカ | カナダ |
| チップの文化 | 強く根付いている (実質的に義務) |
アメリカに近いがやや柔軟 |
| サービス料の有無 | 基本含まれない | 基本含まれない (場所による) |
| チップが必要なシーン | レストラン、バー、ホテル、配車アプリ、出前、理美容など | アメリカと同様 |
チップは給与の一部と考えられている
特にアメリカでは、ウェイターやポーターなどのサービス職の時給が低く、チップ収入を前提に給与体系が構成されています。そのため、「チップは払うのが当然」という認識が非常に強いです。
2.【シーン別対応】アメリカ・カナダのチップ相場まとめ
| シーン | アメリカ | カナダ | 補足・注意点 |
| レストラン (フルサービス) |
税抜金額の15%~25% | 税抜金額の15%~18% | 請求書に「Gratuity included(サービス料込み)」と明記されている場合は追加不要 |
| カフェ・テイクアウト | 基本不要 ($1程度の心づけも可) |
基本不要 ($1程度の心づけも可) |
タブレット端末でチップ選択を促される場面があるが、断っても失礼ではない |
| バー (ドリンク注文) |
1杯あたり$1~2 | 1杯あたり$1~2 | 会計時にまとめてチップを渡すのが一般的 |
| ホテルポーター | 荷物1個につき$1~2 | 荷物1個につき$1~2 | チェックイン・チェックアウト時に現金で渡す |
| ルームサービス | 税・サービス料込みが多いが、含まれていない場合は15~20% | 同様に15%程度が目安 | 「サービス料込み」か請求書で確認を |
| タクシー・配車アプリ (Uber等) |
料金の15~20% | 料金の10~15% | アプリ使用時は、決済後にチップ選択画面が表示されることが多い |
| 美容室・マッサージなど | サービス料の15~20% | サービス料の15~20% | クレジットカード利用時もチップ欄が表示される |
| 出前・フードデリバリー | $3~5、または15%前後 | $3~5、または10~15%前後 | アプリ内でチップを事前に設定できることが多い |
補足:アメリカとカナダのチップ文化の違いについて
アメリカとカナダはともにチップ文化が強く根付いており、出張者は一定のチップを前提とした対応が求められます。ただし、カナダの方が若干柔軟とされることもあります。
カナダでは、ローカルエリアや非観光地でチップをやや控えめにしても失礼に当たらない場合もあります。とはいえ、都市部(トロント・バンクーバー・モントリオールなど)では、アメリカとほぼ同等のチップが期待されているため、「10〜15%以上」を基本ラインとして考えておくのが無難です。
ワンポイントアドバイス
- 迷ったときは「15%」を目安にすると、アメリカ・カナダ両国で大きく外すことはありません。
- レシートや請求書に「Gratuity」「Service Charge」が含まれていれば、追加チップは不要です。
- チップ額を入力するタブレット端末の設定が高めにされている場合がありますが、自分で金額を選んで問題ありません。
3. チップのスマートな渡し方&タブレット決済時の注意点
タブレットでのチップ選択にご注意を
最近ではレジに設置されたタブレット端末でチップの金額を自分で選ぶスタイルが増えています。
・初期設定が「20%」など高めに設定されている場合もあります。
・「Custom(自由設定)」や「No Tip(チップなし)」も選べますが、後ろに人が並んでいると「チップを払わないのは失礼かも…」と気まずく感じることも。
→ 迷わず自分の判断で、納得のいく金額を選びましょう!
クレジットカード払い時の書き方(レストラン)
| Subtotal | $45.00 |
| Tip | $9.00 |
| Total | $54.00 |
レシートにチップ額と合計金額を記入します。
4. 出張者向け!チップ用の現金・クレジットカードの準備方法
現金(USドル・カナダドル)の準備方法
- 空港の両替所や日本の銀行で少額紙幣($1、$5)を多めに用意
- 現地ATMでキャッシングする場合、細かい紙幣が出ないことが多いので注意
- ホテルフロントで「Small bills, please.」と頼むと両替してもらえる場合あり
クレジットカード払い時のチップ設定
- Uberやレストランではアプリ/レシート上でチップ額を設定可能
- 出張者精算のルールによっては、チップ欄の明細保存が必要なケースもあるので注意
5.【すぐ使える】チップ対応の英語フレーズ集
レストラン・タクシー
- "Keep the change." (お釣りは取っておいてください)
- "You can add 18% tip." (18%のチップを加算してください)
ホテル
- "Thank you for your help." (お手伝いありがとうございます。)
- "This is for you." (こちらをどうぞ→チップを渡すとき)
配車アプリ利用時
- "I'll add a tip through the app." (チップはアプリで入れます)
6.【出張でありがち】チップに関する失敗談&対処法
| 失敗パターン | 対処法 |
| 「チップ込み」だと思って払わなかったら 無言を圧を受けた |
レシートは必ず確認: "Gratuity included"の記載がなければチップを払いましょう |
| 細かい紙幣がなく、チップを渡せなかった | 事前に$1札を多めに準備しておきましょう |
| アプリでチップ入力をスキップしてしまった | 配車・デリバリーアプリでは後からチップを追加できます |
7. まとめ:スマートなチップ対応がビジネスの信頼をつくる
アメリカ・カナダ出張では、「チップを渡すのがマナー」ではなく、「チップを渡さない=無礼」と受け取られてしまうこともあります。
その場で焦らず対応できるよう、以下の3つを押さえておきましょう:
出張前チェックリスト
- 渡航先のチップ相場を把握
- $1、$5などの少額紙幣を多めに準備
- タブレット決済の対応方法を理解
- 英語でのやり取りを軽く練習しておく
スマートなチップ対応は、出張先での印象アップにも直結します。
準備を整えて、信頼されるビジネスパーソンとして海外での一歩を踏み出しましょう。
こちらの記事は、ビジネス出張者向けアメリカ・カナダのチップマナー解説シリーズです。
ヨーロッパ各国の詳しいチップ相場やマナーについてはこちらをご覧ください。
▶ [【2025年版】ヨーロッパ出張のチップ完全ガイド|国別マナー・相場・英語フレーズ]
▶ [ヨーロッパ出張で失敗しないチップマナー完全ガイド|断られた時の対処法・カード払いの方法・日本人のNG行動まとめ]
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