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【2025年版】ヨーロッパ出張のチップ完全ガイド|国別マナー・相場・英語フレーズ

ヨーロッパ出張の準備、チケットや宿泊だけで終わっていませんか?
実は出張者が現地で意外と迷いやすいのが「チップ」のマナーです。
特にヨーロッパでは、国や文化によってチップの考え方が大きく異なり、知らずに行動すると「マナー違反」や「無駄な出費」になることも…。
この記事では、ユーロ圏と周辺主要国(スイス・北欧・東欧など)でのチップ相場・マナー・渡し方・英語フレーズ・通貨情報まで、ビジネスパーソンの実践に即した形でわかりやすく解説します。
出張先で信頼を得るために、「スマートなチップ対応」を身につけておきましょう。
1. ユーロ圏主要国のチップマナーと相場一覧
ヨーロッパの多くの国では、ユーロ(EUR / €)が共通通貨として使われていますが、チップに対する慣習は国ごとに異なります。
フランス
・レストランでは「Service compris(サービス料込み)」が一般的
・追加のチップは1~2ユーロ程度で十分
・カフェではチップ不要
ドイツ
・レストランでは会計の5~10%が目安
・小銭を切り上げて渡す方法も一般的
・カフェでは、支払いの際にチップを含めた金額を自分で伝えるのが一般的
例:3.50ユーロの会計に対して、”4ユーロで”と言って支払う
イタリア
・レストランでは席料(Coperto)やサービス料が含まれていることが多い
・チップは任意。気持ちとして1~2ユーロ程度が無難
・カフェでも気持ち程度でOK(任意)
スペイン
・レストランでは基本的にサービス料込み
・チップ文化は控えめ。1~2ユーロ程度か端数を切り上げ
・カフェでは少額または不要
2.ユーロ圏外(スイス・北欧・東欧など)のチップ事情
ユーロを使用していない国々では、通貨の違いだけでなく、チップ文化の濃淡にも注意が必要です。
スイス(CHF:スイスフラン)
・レストランではサービス料込み
・チップは不要だが、5~10%程度渡すと好印象
ノルウェー(NOK:ノルウェークローネ)
・チップは基本不要
・端数を切り上げて支払うのが一般的
デンマーク(DKK:デンマーククローネ)
・チップは原則不要
・丁寧なサービスへの感謝を伝える程度でOK
チェコ(CZK:チェココルナ)
・10~15%程度のチップが一般的
・現金で直接手渡しするのがマナー
ハンガリー(HUF:フォリント)
・サービス料が含まれていないことも多い
・10%前後をチップとして渡すのが目安
ポーランド(PLN:ズロチ)
・10~15%程度が一般的なチップの目安
・現金で渡すのが望ましい
スウェーデン(SEK:スウェーデンクローナ)
・チップは基本不要
・ただし、5~10%程度の心づけは歓迎されることが多い
3.【シーン別対応】レストラン・ホテル・タクシーなどのチップ相場まとめ
シーン | ユーロ圏 | チェコ | スイス | 北欧諸国(ノルウェー・スウェーデン等) |
レストラン | 5~10%または€1~2 | 10~15% | 5~10% | 原則不要または端数切り上げ |
カフェ | 基本不要 | ~10CZK | 不要 | 不要 |
ホテルポーター | €1~2 | 20~50CZK | 2~5CHF | 不要 |
タクシー | 端数切り上げ | ~10CZK | ~5CHF | 不要または切り上げ |
4.チップのスマートな渡し方と英語フレーズ
渡し方の基本
・現金で直接渡す(特にポーター・運転手)
・テーブルに少額紙幣を置いて退席(フランス・イタリアなど)
・会計時に「お釣りはいりません」と伝える(ドイツ・チェコなど)
チップを渡すときの英語フレーズ「シーン別」
レストランで使えるフレーズ
"Please keep the change."(おつりは取っておいてください)
"This is for you."(これはあなたのためです → チップを渡す際の一言)
ホテルスタッフへのチップ時
"Thank you very much."(ありがとうございます)
→ チップを渡しながら自然に添えると丁寧な印象に。
タクシー利用時のフレーズ
"No change, thank you."(おつりは結構です)
5.チップ対応で知っておくべき通貨一覧と表記ルール
国名 | 通貨名 | 通貨コード | 表記例 |
ユーロ圏 | ユーロ | EUR | €5、€10 |
スイス | スイスフラン | CHF | CHF10 |
チェコ | チェココルナ | CZK | 100CZK |
ハンガリー | フォリント | HUF | 1,000HUF |
ポーランド | ズロチ | PLN | 10PLN |
スウェーデン | クローナ | SEK | 100SEK |
6.出発前に準備!チップ用の外貨をスムーズに用意する方法
チップに適した少額紙幣(€1, €2や100 CZKなど)は、以下の方法で事前準備をおすすめします。
効率的な外貨入手方法
オンラインで外貨購入(トラベレックス)
オンラインで購入し自宅またはトラベレックス店舗で受取り可能銀行または市中の両替所で事前両替
外貨両替を行っていない銀行もあります。銀行ご利用の際は、事前に外貨両替ができるか確認をしましょう現地ATMでのキャッシング
現地で現金が足りなくなったときに便利ですが、少額紙幣が出にくい場合があります空港内の両替所
出発当日でも空港で外貨の準備が可能ですが、時間帯によっては両替所が混んでいる場合もあるので注意が必要ですポイント
チップに使いやすいよう端数・少額紙幣を中心に両替しましょう7.【見逃し注意】請求書にサービス料が含まれているかの見分け方
会計時には、請求書にサービス料が含まれているかを確認しましょう。
「サービス料込み」であれば、追加チップは不要です。
主な表記例
・Serivice not included:サービス料なし → チップを渡すのがマナー
・Coperto:イタリアでの席料 → チップ不要
※サービス料が含まれていない場合のみ、チップを渡すのがマナーです。
7.まとめ|スマートなチップ対応が出張の印象を左右する
レストラン、ホテル、タクシー…。
ヨーロッパ出張では、あらゆる場面でチップが求められる可能性があります。
しかし、国ごとのマナーや相場を事前に理解しておけば、「迷わない・焦らない・失礼にならない」対応が可能になります。
特にビジネスシーンでは、小さなマナーの積み重ねが信頼につながります。現地で慌てないよう、以下の3点を準備しておきましょう:
出張前のチェックリスト
・渡航先のチップ相場と文化を把握
・少額紙幣や現金(現地通貨)を用意
・チップ用の英語フレーズを練習しておく
「備えあれば憂いなし」。
スマートなチップ対応で、あなたの出張がよりスムーズで印象的なものになりますように。
こちらの記事は、ビジネス出張者向けヨーロッパのチップマナー解説シリーズの一部です。
チップを断られた時の対処法やカード払いの方法、NG行動まとめについてもご覧ください。
▶ [ヨーロッパ出張で失敗しないチップマナー完全ガイド|断られた時の対処法・カード払いの方法・日本人のNG行動まとめ]
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