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海外での支払い方法のおすすめ7選!

海外出張や海外取引が増える中、「現地での支払いはどうすれば安全でスムーズか」と悩む経理・総務・人事担当者の方は多いのではないでしょうか。
現金、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、海外送金など、海外での支払い方法は多岐にわたります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、用途や渡航先によって最適な手段も異なります。
誤った方法を選択すると、余分な手数料の発生や不正利用リスク、経費精算の煩雑化など、企業にとって大きなロスにつながりかねません。
そこで本記事では、企業の経理・総務・人事担当者の方に向けて、海外での支払い方法のおすすめ7選をわかりやすく解説します。
- 海外での支払い方法の種類と基本的な仕組み
- 海外での支払い方法おすすめ7選
- 【おすすめ1】法人向けコーポレートカード|経費管理の効率化に最適
- 【おすすめ2】クレジットカード(個人用)|汎用性が高くポイント還元も魅力
- 【おすすめ3】マルチカレンシープリペイドカード|為替リスクを抑えたい場合に有効
- 【おすすめ4】海外対応デビットカード|使いすぎ防止・リアルタイム管理に便利
- 【おすすめ5】現金(外貨)|カード非対応の現地や少額決済に対応
- 【おすすめ6】海外送金サービス(国際送金)|大口取引・海外取引先への支払いに最適
- 【おすすめ7】デジタル決済・モバイルウォレット|スマート化・キャッシュレス化への対応
- 海外での支払い方法を選ぶ際のポイント・比較基準
- 海外での支払い方法に関するFAQ
- まとめ
海外での支払い方法の種類と基本的な仕組み
海外での支払い方法は多岐にわたり、それぞれ異なる特性を持っています。
企業の経理・総務・人事担当者として、各方法の仕組みとメリット・デメリットを理解し、自社のニーズに合った選択をすることが重要です。
現金(外貨)
事前に日本国内で両替するか、現地の空港や銀行で両替、またはATMで外貨を引き出し利用します。
現金(外貨)のメリット
- カード決済に対応していない小規模店舗や屋台、チップの支払いなど、幅広いシーンで利用可能。
- 停電やシステム障害時でも支払いができる。
現金(外貨)のデメリット
- 多額の現金を持ち歩くことによる盗難・紛失のリスクが高い。
- 両替手数料やATM利用手数料が発生する。
- 為替レートの変動リスクがある。
- 経費精算時の領収書管理が煩雑になりやすい。
クレジットカード
国際ブランド(Visa、Mastercard、JCB、American Expressなど)に対応していれば、世界中の加盟店で利用できる後払い式の決済手段です。
クレジットカードのメリット
- 世界中で高い汎用性があり、多くの店舗やサービスで利用可能。
- 利用額に応じてポイントやマイルが貯まる。
- 旅行傷害保険やショッピング保険など、付帯サービスが充実している。
- 紛失・盗難時の補償制度が手厚い。
- 利用明細で経費の記録が残りやすい。
クレジットカードのデメリット
- 海外事務手数料(通常1.6%~2.5%程度)が発生する。
- 不正利用のリスクがある。
- カードによっては利用できない国や地域、店舗がある。
- 個人カードの場合、経費精算時に立て替えや私的利用との区別が必要。
デビットカード
銀行口座と直結しており、利用と同時に口座から引き落とされる即時決済型のカードです。
国際ブランドが付帯しているものが多く、クレジットカードと同様に海外で利用できます。
デビットカードのメリット
- 口座残高の範囲内でしか利用できないため、使いすぎを防げる。
- ATMで現地通貨を引き出せる。
- 利用履歴がリアルタイムで確認できるため、経費の管理がしやすい。
- クレジットカードに比べて審査が不要、または緩やかな場合が多い。
デビットカードのデメリット
- 口座残高がないと利用できない。
- 海外事務手数料やATM利用手数料が発生する。
- クレジットカードに比べて付帯サービスや補償が限定的な場合がある。
プリペイドカード(外貨・マルチカレンシー)
事前にチャージ(入金)した金額の範囲内で利用できるカードです。
複数の通貨をチャージできる「マルチカレンシーカード」もあります。
プリペイドカード(外貨・マルチカレンシー)のメリット
- チャージした金額以上は使えないため、使いすぎや不正利用時のリスクを限定できる。
- チャージ時の為替レートが適用されるため、為替変動リスクを抑えられる(マルチカレンシーの場合)。
- 法人で利用限度額を設定しやすい。
プリペイドカード(外貨・マルチカレンシー)のデメリット
- チャージの手間がかかる。
- 発行手数料やチャージ手数料、利用手数料が発生する場合がある。
- 残高がなくなると利用できない。
海外送金(電信送金・SWIFT)
銀行を通じて、海外の銀行口座へ資金を送る方法です。
国際的な銀行間ネットワークであるSWIFT(国際銀行間金融通信協会)コードを利用することが一般的です。
海外送金(電信送金・SWIFT)のメリット
- 大口の取引や、海外の取引先への支払いに適している。
- 銀行を介するため信頼性が高く、安全に送金できる。
- 企業の経理処理として記録が明確に残る。
海外送金(電信送金・SWIFT)のデメリット
- 送金手数料が高額になりやすい。
- 着金までに数日かかる場合がある。
- 手続きが複雑で、送金先の正確なSWIFTコードや口座情報が必要。
- 為替レートが銀行によって異なる。
トラベラーズチェック(旅行小切手)
事前に購入し、署名して使用する小切手の一種です。
紛失・盗難時に再発行が可能で、現金よりも安全とされていました。
トラベラーズチェック(旅行小切手)のメリット
- 現金より盗難・紛失リスクが低い(署名がないと換金できないため)。
- 紛失・盗難時に再発行が可能。
トラベラーズチェック(旅行小切手)のデメリット
- 現在では利用できる場所が極めて少なく、ほとんど流通していない。
- 換金に手間と手数料がかかる。
- 現代の海外支払い方法としては非現実的。
※現在ではほとんど利用されていないため、ほかの支払い方法を検討することが推奨されます。
▶トラベラーズチェックの現金化の方法とは?
法人向けコーポレートカード
企業が従業員に発行する法人専用のクレジットカードです。
経費の支払いや管理に特化しており、企業の経理業務を効率化するために設計されています。
法人向けコーポレートカードのメリット
- 経費精算業務の大幅な効率化と自動化。
- 利用明細の一元管理により、経費の透明性が向上し、ガバナンスを強化できる。
- 不正利用リスクの低減(利用限度額の設定や利用用途の制限が可能)。
- 出張者の立て替え負担を軽減し、仮払い・精算業務を削減。
- 出張旅費や接待費などの支払いにおいて、キャッシュレス化を推進できる。
- ポイント還元や付帯保険など、個人カードと同様のメリットも享受できる。
法人向けコーポレートカードのデメリット
- 発行には企業の審査が必要。
- 年会費が発生する場合が多い。
- 個人カードと比べて、特典がビジネス向けに特化している。
海外での支払い方法おすすめ7選
企業の経理・総務・人事担当者として、自社の海外事業や従業員の出張をサポートする上で最適な支払い方法を選ぶことは非常に重要です。ここでは、特におすすめの7つの方法とその活用シーンを詳しく解説します。
【おすすめ1】法人向けコーポレートカード|経費管理の効率化に最適
企業の海外出張や海外での経費支払いを最も効率的かつ安全に行うための中心的なツールです。
法人向けコーポレートカードのおすすめポイント
- 経費精算の自動化・効率化…利用明細が自動的に連携され、経費精算システムへの入力負担を大幅に削減。従業員の立替精算業務も不要になります。
- ガバナンス強化…利用履歴が明確に記録され、利用限度額や利用用途の制限も設定可能なため、経費の不正利用防止や内部統制の強化に貢献します。
- コスト削減…経費処理にかかる人件費や時間の削減、キャッシュフローの改善にもつながります。
- 出張者の利便性向上…現金を持ち歩くリスクや、個人カードで立て替える負担が軽減されます。
法人向けコーポレートカードの活用シーン
- 海外出張時の航空券、ホテル、交通費、接待費、会議費などの支払い。
- 海外拠点での消耗品購入や少額経費の支払い。
【おすすめ2】クレジットカード(個人用)|汎用性が高くポイント還元も魅力
法人カードが利用できない場合や、緊急時の予備として、また個人利用と明確に区別できる場合に有効です。
クレジットカード(個人用)のおすすめポイント
- 高い汎用性…世界中の多くの場所で利用でき、緊急時の現金引き出し(キャッシング)も可能。
- ポイント・マイル還元…利用額に応じてポイントやマイルが貯まり、会社の福利厚生や出張者のインセンティブにもなり得ます。
- 付帯保険…旅行傷害保険やショッピング保険が付帯している場合が多く、万が一のトラブルに備えられます。
クレジットカード(個人用)の活用シーン
- 法人カードが未導入の企業での海外出張。
- 法人カードの利用限度額を超えた場合や、緊急時の予備。
【おすすめ3】マルチカレンシープリペイドカード|為替リスクを抑えたい場合に有効
複数の外貨を事前にチャージでき、為替レートが有利な時に両替しておくことで、為替変動リスクを管理できます。
マルチカレンシープリペイドカードのおすすめポイント
- 為替リスクのヘッジ…良い為替レートの時に外貨をチャージしておくことで、その後のレート変動の影響を受けずに済みます。
- 使いすぎ防止…チャージした金額以上は使えないため、予算管理がしやすく、不正利用時のリスクも限定的です。
- 経費の透明性…従業員に支給する出張費などをチャージすることで、使途を明確に管理できます。
マルチカレンシープリペイドカードの活用シーン
- 複数の国を訪問する海外出張。
- 為替レートの変動が大きい時期の海外出張。
- 出張者への小口経費の支給。
【おすすめ4】海外対応デビットカード|使いすぎ防止・リアルタイム管理に便利
銀行口座と直結しているため、口座残高の範囲内で利用でき、リアルタイムで利用履歴を確認できます。
海外対応デビットカードのおすすめポイント
- 予算管理のしやすさ…口座残高内でしか使えないため、予算超過の心配がありません。
- リアルタイムの利用履歴…Webサイトやアプリで利用状況を即座に確認でき、経費の透明性を高められます。
- ATMでの現金引き出し…現地通貨が必要な場合に、手数料はかかるもののATMから引き出すことが可能です。
海外対応デビットカードの活用シーン
- 出張者への緊急時・予備の支払い手段として。
- 小口の経費支払いや、現地での現金引き出し。
- クレジットカードの利用を避けたい場合。
【おすすめ5】現金(外貨)|カード非対応の現地や少額決済に対応
キャッシュレス化が進む中でも、現金が必要な場面は必ずあります。少額の現金は常に携行することが賢明です。
現金(外貨)のおすすめポイント
- 汎用性の高さ…カード決済に対応していない小規模店舗、屋台、タクシー、チップの支払いなどに必須。
- 緊急時の備え…カードのシステム障害や紛失時など、いざという時に役立ちます。
現金(外貨)の活用シーン
- チップの支払い。
- 交通機関(バス、電車)の利用。
- 屋台や市場での買い物。
- カードリーダーの故障や停電時。
▶海外出張・駐在で外貨現金が必要になる場面とは?キャッシュレス時代でも“現金ゼロは危険”な理由
【おすすめ6】海外送金サービス(国際送金)|大口取引・海外取引先への支払いに最適
銀行の国際送金だけでなく、Wise(旧TransferWise)などの専門サービスも選択肢に入れることで、手数料を抑えつつ迅速な送金が可能です。
海外送金サービス(国際送金)のおすすめポイント
- 大口取引に対応…多額の資金移動が必要な国際取引や仕入れ、海外拠点への資金送金に最適。
- 信頼性と安全性…銀行や認可を受けた送金サービスは、厳格な規制のもとで運営されており、高い安全性を誇ります。
- 手数料の削減…銀行よりも国際送金専門サービスの方が、手数料や為替レートが有利な場合が多いです。
海外送金サービス(国際送金)の活用シーン
- 海外の取引先への商品代金やサービス料の支払い。
- 海外拠点への運転資金の送金。
- 海外の仕入れ先への支払い。
【おすすめ7】デジタル決済・モバイルウォレット|スマート化・キャッシュレス化への対応
Apple Pay、Google Pay、Alipay、WeChat Payなど、スマートフォンを利用した決済サービスです。特にアジア圏で普及が進んでいます。
デジタル決済・モバイルウォレットのおすすめポイント
- 利便性…スマートフォン一つで決済が完結し、財布やカードを持ち歩く手間が省けます。
- 衛生面…非接触決済のため、衛生面でも安心感があります。
- 利用履歴の管理…アプリで利用履歴が残り、経費管理に役立ちます。
デジタル決済・モバイルウォレットの活用シーン
- 中国や東南アジアなど、モバイル決済が主流の国への出張。
- 対応店舗での少額決済。
- 現地の交通機関利用(対応している場合)。
海外での支払い方法を選ぶ際のポイント・比較基準
最適な支払い方法を選ぶためには、以下のポイントを総合的に考慮することが重要です。
利用シーン(出張・仕入れ・取引先への送金など)で選ぶ
- 海外出張時の経費支払い… 法人向けコーポレートカードが最優先。個人クレジットカードやマルチカレンシープリペイドカードを予備として、少額の現金を組み合わせるのが理想的です。
- 海外からの商品仕入れやサービス利用料の支払い…海外送金サービスが一般的ですが、高額決済に対応した法人カードも選択肢になります。
- 海外取引先への大口送金… 銀行の国際送金や、手数料が抑えられる国際送金サービス(Wiseなど)が適しています。
渡航先・取引先の国・地域で選ぶ
- キャッシュレス化が進む欧米諸国や日本…クレジットカードやデビットカード、モバイル決済が中心となります。
- 現金主義の傾向が強い国・地域… 現金の準備が不可欠です。小規模店舗や地方ではカードが使えないことも多いため、多めに用意しましょう。
- 特定のモバイル決済が普及している国(例:中国のAlipay/WeChat Pay)…現地の主要な決済手段に対応できると、利便性が格段に向上します。
手数料・為替レートで選ぶ
- 両替手数料…銀行や空港での両替は手数料が高めな傾向があります。デビットカードやプリペイドカード、国際送金サービスは、比較的有利なレートや低い手数料で利用できる場合があります。
- 海外事務手数料…クレジットカードやデビットカードの利用時にかかる手数料です。カード会社によって異なるため、事前に確認し、手数料率の低いカードを選ぶと良いでしょう。
- ATM利用手数料…現地ATMで現金を引き出す際に発生する手数料です。カード会社や提携銀行によって異なります。
- 為替レート…為替レートは日々変動します。マルチカレンシーカードのように、有利な時にチャージすることで為替変動リスクをヘッジできる手段も検討しましょう。また、海外でのカード決済時には「現地通貨建て」を選択することで、DCC(Dynamic Currency Conversion)による割高なレートを避けることができます。
セキュリティ・不正利用対策で選ぶ
- 現金…盗難・紛失リスクが最も高いため、多額の持ち運びは避け、分散して保管するなどの対策が必要です。
- クレジットカード・デビットカード…紛失・盗難時の補償制度が充実していますが、不正利用を未然に防ぐため、利用明細の定期的な確認や不審な利用への迅速な対応が求められます。法人カードであれば、利用限度額の設定や利用用途の制限でリスクを低減できます。
- プリペイドカード…チャージ残高以上の被害は発生しないため、リスクを限定できます。
- ※公衆Wi-Fiでのカード情報入力は避け、安全なネットワーク環境で利用するにしましょう。
経費精算・会計システムとの連携で選ぶ
- 法人向けコーポレートカード… 多くのカード会社が提供する法人カードは、経費精算システムや会計システムとの連携機能が充実しており、利用明細の自動取り込みや仕訳の自動化が可能です。これにより、経理業務の効率が飛躍的に向上し、人的ミスも削減できます。
- 利用明細の管理…どの支払い方法を選んでも、利用明細や領収書を正確に管理し、経費として適切に処理できるかを考慮しましょう。デジタル化された明細は、紙の領収書よりも管理が容易です。
- ガバナンスと内部統制…法人カードの導入は、経費利用の透明性を高め、企業のガバナンスと内部統制を強化する上で非常に有効な手段となります。
海外での支払い方法に関するFAQ
Q1.海外出張で最も使いやすい支払い方法は?
A1. 海外出張で最も使いやすく、かつ企業にとって効率的な支払い方法は、法人向けコーポレートカードをメインとし、予備の個人クレジットカードと少額の現金を組み合わせる「ハイブリッド戦略」です。
- 法人向けコーポレートカード…経費精算の効率化、ガバナンス強化、不正利用防止、出張者の立替負担軽減といった企業側のメリットが非常に大きく、優先的に導入を検討すべきです。
- 個人クレジットカード…法人カードが使えない場所や、緊急時の予備として非常に有効です。万が一のトラブルに備え、異なる国際ブランドのカードを複数枚持たせることを推奨します。
- 現金(外貨)…チップの支払い、カード決済に対応していない小規模店舗、交通機関の利用など、少額の現金は必ず必要になります。現地ATMでの引き出しも可能ですが、手数料を考慮し、ある程度の外貨は事前に用意しておくと安心です。
Q2.海外での支払いに手数料を抑える方法はある?
A2. はい、海外での支払いにかかる手数料を抑える方法はいくつかあります。
- 為替レートが有利なタイミングで両替・チャージする…マルチカレンシープリペイドカードなどを活用し、円高のタイミングで外貨をチャージしておくことで、為替変動リスクと手数料を抑えられます。
- 手数料率の低いクレジットカード・デビットカードを選ぶ…海外事務手数料はカード会社によって異なります(1.6%~2.5%程度)。複数のカードを比較し、手数料率の低いカードを選ぶことでコストを削減できます。一部のデビットカードやプリペイドカードは、海外利用手数料が無料または低額なものもあります。
- 国際送金サービスを活用する…大口の海外送金では、銀行よりもWise(旧TransferWise)などの国際送金専門サービスの方が、手数料が安く、為替レートも有利な場合が多いです。
- 現地通貨建てで決済する(DCCに注意)…クレジットカード決済時、お店から「日本円建て」か「現地通貨建て」かを選択するよう求められることがあります。この際、必ず「現地通貨建て」を選択してください。日本円建てを選ぶと、店舗側が設定した割高な為替レートが適用され、余分な手数料が発生することがほとんどです。
- ATMでの現金引き出しは最小限に…海外ATMでの現金引き出しは、ATM手数料と海外事務手数料が二重にかかることが多いため、必要な分だけをまとめて引き出すなど、利用回数を抑える工夫が必要です。
Q3.法人カードと個人カード、海外利用ではどちらがお得?
A3.企業の海外利用においては、法人カードが圧倒的にお得であり、推奨されます。
- 経費精算の効率化…法人カードは利用明細が企業に直接届き、経費精算システムとの連携が容易です。これにより、従業員の立替精算業務が不要になり、経理担当者の仕訳・承認業務も大幅に削減され、人件費を含めた間接コストを大きく削減できます。個人カードでは、従業員が立て替え、後から精算する手間がかかります。
- ガバナンスと不正利用防止…法人カードは、利用限度額や利用用途の制限を企業側で設定できるため、不正利用のリスクを低減し、経費の透明性を高めることができます。個人カードの場合、私的利用と業務利用の区別が曖昧になりがちです。
- 利用履歴の一元管理…法人カードの利用履歴は企業で一元管理されるため、経費の分析や予算管理が容易になります。
- キャッシュフロー…法人カードは企業が直接支払いを行うため、従業員のキャッシュフローを圧迫せず、仮払いなどの管理業務も不要になります。
個人カードの方が年会費が安価な場合や、特定のポイント還元率が高いケースもあります。しかし、企業としての「経費管理の効率化」「ガバナンス強化」「業務負荷軽減」といった総合的なメリットを考慮すると、法人カードの導入が長期的に見て最もコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。個人カードはあくまで法人カードの予備として携行させるのが賢明です。
まとめ
海外での支払い方法は多種多様であり、企業の経理・総務・人事担当者としては、その特性を理解し、自社のニーズに合った最適な手段を選択することが不可欠です。
特に、企業の海外出張や取引が増える現代において、法人向けコーポレートカードは経費精算の効率化、ガバナンス強化、不正利用防止といった点で非常に有効なツールです。
これをメインとしつつ、汎用性の高いクレジットカード(個人用)、為替リスクを管理できるマルチカレンシープリペイドカード、そして緊急時や少額決済に備える現金などを組み合わせる「ハイブリッド戦略」が、最も安全でスムーズな海外支払いを実現する鍵となります。
手数料、為替レート、セキュリティ、そして何よりも経費精算システムとの連携を考慮し、貴社にとって最適な支払い方法を導入することで、海外事業のさらなる発展をサポートできるでしょう。
適切な支払い方法の選択は、単なる決済手段に留まらず、企業の業務効率化、コスト削減、そして従業員の働きやすさにも直結する重要な経営戦略の一つです。